本当にあったリアルな怖い話・恐怖の事件 ~現代の怪談~

なんだかんだで生きている人間が一番怖い・現代の怪談ともいえる本当にあった怖い話や恐怖の未解決事件です。

自殺系サイトを出会い系に見立てナンバに励む男たち

インターネットを舞台とした自殺劇が急増している。

これまでネットがらみの心中で世間が最も衝撃を受けたのは、無職女性が中心となり、階野町(埼玉県)や奥多摩町で計11名もの志願者が参加、うち9人が練炭による一酸化中毒で死に至ったのである。
まさにネットこそが自殺の背景に存在するかのような印象だが、実は
意外にもネット心中は年々減少傾向にある。


ただ一方で、自殺系サイトが増加の一途を辿り、日夜、死の相談が行われていることもまた事実。明日、新聞を賑わす集団自殺事件が起きても不思議じゃないのが現状と思えるのだが・・・…。

「ハハハ。何を大袈裟なこと言ってるんですか。しょせん、ママゴトですよ。ヤツら、死ぬ気なんて全然なくて、甘えてるだけ」
ホットコーヒーを飲みながら、男は小バカにしたように笑った。高松(仮名)。

腕にはロレックスデイトナ、足元はグッチの革靴。現在、4千万円の資金を元手に株式投資を始めたという人物だ。本人日く『某有名国立大学」の出身らしい。
高松を小誌に登場願うのは、他でもない。この男、苦しみ悩む自殺系サイトの女性たちを片っ端から食い物にしているのだ。まさに悪魔の所業である。
「悪魔ってヒドイなぁ(笑)・あんな暗いサイトでジメジメしてる方がよっぽど悲惨じゃないですか。ボクはそれを救い出してやってるだけですよ」
世の中には自覚なき悪意というものが存在する。高松の告白は不快を通り越し吐き気を催すほどだが、これまた我々の身近な現実なのである。サイトを通じて知り合った歯科医師とOLが睡眠薬で無理心中してさ。
コイッら、死ぬ前に何発ヤシたんだろう。乳はデ力かつたのかなぁ。
な〜んて股間が握いちゃって。
ほら、当時は出会い系サイト全盛期だったじゃない。それの延長だと思って検索かけたら『自殺掲示板」とか『心中掲示板』とかポロポロ出てくるわけよ。
今は、ボランティア運営の『自殺予防サイト』とか『いのちの電琴聖がアクセスの上位を独占だけど、4,5年前はとにかく胡散臭かつたんだ。
しかも、自殺志願者はヤヶになってっから、個人アドレスをモロ載せなわけ。
《誰か一緒に逝きませんか?薬などの用意ができません。男女年齢問わず、確実で楽に逝ける方法を知っておられる方、こちらまでメールください》
《静岡在住の塑才の女です。空きがあれば、仲間に入れてください。○○○,○○○○○○まで》
ナンバに使えるって、ピンと来るでしよ。つか、少なくともオレには自信もあったんだ。大学で心理学を専攻してたから、こういうちょっと弱い系が得意なの(笑)。適当なサイトをピックアップした高松は、女たちへ一斉に次のようなメールを送る。
《型才の男です。僕も死にたくなるくらいの悩みがあって…、とにかくお話しませんか?》

ちょっぴり期待はしてたよ。でも、ブタを開けてビックリ。返信が来てた。しかも、一緒に死んでくれ

なんていうのは2,3通だけで、あとは普通の内容なんだ。
極端にマイナス思考だったり、話したがり屋や淋しがり屋だったり。
中には自己陶酔系もいて、とにかく、自殺肯定の言い訳を並べたてる。
最初に引っ掛けたのは、その典型だったな。
《最近気がつきはじめたんです。私は死ぬために生きている。生きていても仕方がない》
よくよく聞けば、昔一度、仲間5人で練炭自殺を企てたけど、土壇場で2人が時跨、2人が拒否して失敗したらしいの。
それが自殺サイトの現実なわけよ。
死ぬ気ナッシング。待ち合わせは、東横線の駅だった。
それが、いざ出向いてビックリしたのなんの。長浬まさみ似の美形なの。
オシャレでイマドキ。だけど、ちよいと死相が浮かんでる、みたいな(笑)。
やっぱ壊れてたね。喫茶店でいきなり『完全自殺マニュアル」を取り出すんだもん。話も最初から最後まで泣き言ばっか。
「営業時間が終わってから、先生の指導があるんだけど、私にだけ接する態度がぜんぜん違うの。厳しいし、才能ない……って」
「目をかけてくれてるから、厳しいんじゃないの?」
「そんなことないよ!だって私自身、才能ないと思うし、かといって辞めても他にやることない」
でもって、終いには店内で号泣だよ。けど、こんな美形とヤレるなら、我慢じゃん。晩飯食う頃には少し晴れた表情になって、結局、その日はそのまま帰した。
紳士的な態度が大きかったんだろうな。3日後、自宅に呼び出して一晩中ヤリまくった。後はもう、ヤリたいときに呼び出して、足の指でもケシの穴でも舐めさせ放題。

まつげ美人だけに、たまらないよね。
ま、その間も死にたいメールは毎日続いたけど、「オレがついててやる」とか言つときゃOKだから。しょせん女は恋に弱いんだよね。勘違いさせてやればいいんだよ。この一件に味をしめた高松は、同時に数名の女とメールを交わし、面会の段取りを次々と取り付けていく。
むろん、相手の女性が自殺志願者などという意識はゼロ。ただオノレの欲望を満たすためだけに、ダマし続けていった。親友と喧嘩して死にたいというミサでしよ。5ミリぐらいのしょぽいリストカット痕を持ってた桜子でしよ。ヤーコってのは、ペットの猫が死んだから後追い自殺したいなんてホザいてたよ。
ま-、どいつもコイッも、ロクでもね-連中ばっかだな。みんな喰ったけどさ。
中には変わったオンナもいたよ。もちろん、可愛い娘ばかりじゃないよ。ちょうど同じ頃、エンジェルとかいう四才の女から、メールが来たの。
《迷惑がかかるので名前は言えないのですが、某ジャニーズのアイドルと付き合って捨てられました。死にたいんです、本気で》

話半分でも、一度ぐらいはヤリ捨てされたと思うじゃん。ジャニーズが相手にすんなら、そこそこ上玉に違いないし。
で、今度は新横浜で待ち合わせて、近くのラブホにソッコーしけこもうって考えたんだけど、やって来たのがアンパンマンなんだよ。
デブがいかにも好きな、ピンクハウス系のロングスカートにフリフリ付きのソックスはいてさ。さすがにプチ切れたよね。
「オメー、ジャニーズと付き合ってたのウソだく。妄想ばっか見てんじゃね-よ」
「本当に付き合ってたよ」

ま、この手の夢見少女はまだ可愛い方でね、何よりウザイのが、マルチや宗教の連中なんだ。まめにメールをヤリトリして、いざセックスって思ったら、会った瞬間に勧誘だもん。
「すべてを捨てて入信すれば、悩みから救われます!私もみんなと一緒に教会に寝泊りして助かったの!○○様のご加護が……」
宗教連中もいいところに目をつけたよな。オレにとっちゃ、憎き商売敵なんだけどさ。自殺系サイトを出会い系に見立て、ナンバに励むだけなら、まだ理解もできよう。

が、高松が真に恐ろしいのは、実は彼女らを風俗に叩き込み、金を毛り取っていることだ。冒頭に掲げた株式投資の資金4千万もすべて女に貢がせたものだという。
人を人とも思わない冷徹な告白は続く。悪いのは最初に会った亜祈なんだよね-。美容師を「辞めたい、辞めたい」って1年以上もしつこいからさ、オレが店に電話してやったの。
けどさ、生活費ないじゃん。コッチだってプーなんだから家に転がり込まれても困るし、第一、他の女とヤレないし。で、オレと会いたいなら、ヘルスで働けよって言ったの。
いくら可愛くても、もうヤリ飽きてたからね。したら、本当に伽くって。司法試験の勉強に金が必要だっていうコッチのウソをコロッと信じやがった。入店初日は、涙を流しながら、店の前までついてったよ。
けどさ-、オンナって本当に強いよね〜。オレとの未来ができると、もう何もかもがガラリと変わっちゃう。

最初は泣いて帰ってきてたのが、
3カ月もしないうちに、「今日は5本も指名取っちゃった」なんて笑ってんだもん。そういうときは「オレのお陰だぞ。フェラテクをバッチリしこんでやったんだからな」と、洗脳しなおして、また挿入みたいな。
結局、1年で3,400万もらってバイバイ。
亜祈が働いている最中に、別の女を風俗に働かせ、ソイッの部屋へ転がり込んだの。あとは同じ調子で、
4,5年で10人の女に働いてもらったかなぁ。
コツは、やっぱり自殺系サイトから足を洗わせてやることだよね。

言うことを聞かせるためには、これが一番。ま、風俗で働くようになったら、自然と興味を失くすのが普通だけどさ。
問題は、オンナがスッカリ立ち直ったときだな。元はといえば、オレがアイッらの傷口を埋めてやったようなもんだから、段々と自分の身体の一部みたいに思ってくんだよね。そうすると、まず間違いなくコッチの悪い部分を矯正したがる。
「このまんまじゃダメだよ。いい大学出てるんだから、早く就職してよ。私も普通に働いて、支えるから、2人のこれからの生活考えようよ、ねっ」
とか何とか言っちゃうわけよ。つい最近まで、自殺サイトに出入りしてた分際でさ。