本当にあったリアルな怖い話・恐怖の事件 ~現代の怪談~

なんだかんだで生きている人間が一番怖い・現代の怪談ともいえる本当にあった怖い話や恐怖の未解決事件です。

極道の世界に憧れて・どうやってヤクザになっていくのか

渡世稼業はハンパな覚悟じゃ務まらない。

出るも入るも、敷居の高さは尋常じゃない。

そう考えるのは、ヤクザ映画の見過ぎだ。

現実の極道社会は来る者拒まず、去る者追わずが基本。コネさえあれば、誰でもヤクザになれる。 


2年前の秋。ある地方の組長が馴染みの寿司屋を出て車 に乗リ込もうとしたところ、突 然ー人の若者が現れた。

「お願いします。組に入れてください」

土下座姿で地面に額をこすりつける男。目をバチクリさせていた親分は、隣の若い衆に耳打ちされ額いた。 その青年、一家でよく利用するクラブのボーイだった。

「いつでも世話をしてやる」という、 酔った組長の台詞を鵜呑みにしたらしい

組長は「面倒見てやれ」と一言残し、そのまま車に乗り込んだ。

まるで仁侠映画のワンシーンだが、現実の出来事だ。

ヤクザは誰もが最初は何らかのツテを辿り、その道に入る。

逆に、コネ以外の手段はないといってもいいだろう

カタギの人間が極道の世界に足を踏み入れるケースとして最も多いのは、暴走族などの不良連中が先輩の極道を頼るパターンだ

某組織の幹部(36才)は言う。

オレも族の出で、これまで60人くらい面倒みたかな。でも今も残ってるのは10人もいないね。 この世界は資質がいるから

資質と言えば、組長や幹部の親族はどうか。

幼少より極道の空気に慣れ親しんだ彼らは、一般企業なら言わば生え抜きのエリート。出世は約東されたも同然だ。 が、ここら辺の事情は世間と少々異なってくる。

ヤクザは実父や親戚の地位に関わらず、本人に甘えは許されない。

例えば、先のK幹部。彼はもともと某大手組線組長の親類だが、17才で腹を決めると、傘下団体へ修業に出された。 
特別待過などは一切なし。

上にあがれるかどうかは基本的に己次第だ。どころか、シノ ギで才覚を現しても

アイツは0×の親戚だなどと嫉妬の対象になることもある。

我が子を谷に落とす獅子ではないが、ここまで徹底するのは、ヤクザが【盃】による親 子制度に基盤を置くためだろう。 

ヤクザになるため、わざと彼らに喧嘩を売り、自分をアピールするツワモノもいる。現在、 都内某組繊に属するTもそうだ。

身長185センチ、体重90キロの巨漢で、高校時代はレスリングで活躍。

地元の大学をケンカで中退した後、心機一転上京する。

が、職を転々とするだけで、金もなければ希望もない。ヤクザになり一旗掲げようと決めたのは、Tの中ではごく自然なことだった。

喧嘩なら誰にも負けない自信があった。

そして深夜の歌舞伎町や大久保界隈を歩き回るうち、彼は運よく、大手組織傘下の幹部に拾われる。現在の仕事は、その体格を活かした組長のボディガードだ。

「そんなのぜんぜん珍しい話じゃないよ◇会った瞬問にヤクザの方ですか。自分もお世話になりたいんです」

なんて連中、ゴロゴ口いるし

まあ、片っ端 から面倒見るワケにはいかないけど

かく語る某組幹部は、 実は元有名企業のサラリーマン。

飲み屋のマスターに、現在の兄貴分を紹介されたのが緑で渡世に足を踏み入れた。バクチで抱えた借金返済のため、保険金詐欺の片棒を担いだらしい。

これは何もHのケースに限らないが、ヤクザは非合法商売を始めるとき、堅気の人間と手を組む場合が多々ある。特に保険金詐欺などはその最たる例。Hの場合はそこで予想以上の働きをし、誘われる形でヤクザとなった。

飲み屋に限らず、風俗、ポーカー屋、バチンコ店と、ヤクザは四方八方に網を張る。

若手構成員のNは、×新聞の勧誘団でスカウトされた経験の持ち主だ。 勧誘員当時、彼は契約と引き換えに荒技(中身は詐欺間然)を持ちかけ、トップセールスを記録。

それが団長の目に留まるこ ととなり、上部のヤクザ組織へ推薦され、現在は21才の若さで 大事な仕事も任されている。 このように、モノになる人がいたら、ヤクザは例え素人で も自分らの世界に引っぱろうとする。

が、だからといって、彼らがリクルート活動に助んでいるかといえば答はノーだ。

ヤクザの目的はあくまで目先の商売で、将来の幹部候補を探そうという気などサララサない。 結局、この世界では自らの意思で来た者しかモノにならないことを肌で知っているのだ。 
最近では世相を反映してか、一般企業からの転職組も急増しているし多いのは、銀行や証券会社、 保険屋などの金融関係。

ヤクザに株や不動産投資を教えたのは彼らである。両者とも、一度覚えた旨味はなかな か忘れられない。

株のインサイダー取引で得る利益は少なく見積もって数千万。クスリやバクチと比にならない稼ぎである。

むろん、そのためには高度な知識や情報が必要で、金融マンの存在が不可欠となる。

他にも司法書士や不動産屋、 歯医者が現役の相談役に就いているケースも。司法書士は図面師(土地の謄本を書き換え詐欺を働く)、不動産屋と歯医者は互いに手を組み不正な土地開発でボロ備け、と資格を悪用し大金を作るのだ。

ちなみに、こういった転職組の多くは社会人生活が長くひと通りの常議を身に付けてるため、部屋住みは課されない

順風満帆なヤクザ生活を送れるかといえば話は別だ。得意の金備けに専心すれば周囲 

の反感を買う。実際、大手証券会社の営業マンが某広域暴力団ヘスカウトされたはいいが、後に株のトラブルが原因で殺された事件もあるくらいだ。

最終的にヤクザの基本は腕力と胆力。専門知議だけで道は開かれない。