本当にあったリアルな怖い話・恐怖の事件 ~現代の怪談~

なんだかんだで生きている人間が一番怖い・現代の怪談ともいえる本当にあった怖い話や恐怖の未解決事件です。

家族を殺して、心中する少年少女カップル

心中前になぜ親を殺したのか
新潟県の男子高校生(17才)が農業の女性(71才)の頭を金づちで殴り殺し、自首。「殺すのは誰でもよかった」と言う。

愛知県豊川市で男子高校生(17才)が「人を殺してみたかった」と主婦(64才)を包丁で刺し殺す。

同年12月、新宿歌舞伎町のビデオ店に、栃木県の男子高校生(17才)が手製の爆発物を投げ込む。ケガ人はなかったが、店内に破損被害。少年は調べに対し、「人をバラバラに壊して骨や内臓をみたかった」と、その動機を述べた。

東京、板橋区内の公園で無職男性(76才)をナイフで刺殺した藤井容疑者(29才)は調べに対し「人を殺してみたかった、若い人には将来があり、強い人だと殺せないので、老人で弱い人を選んだ」と述べる。

6月、実の母親を殺したとして逮捕された土田容疑者(元派遣社員、山形県米沢市)は、動機について「とにかく人を殺してみたかった」と供述ー。

こうして見てくると、当初、少年犯罪の領域に発生したシンドロームが、やがて「成人」や「女性」をも捕らえ始めたような印象だが、大阪府河内長野市で起きた少年少女カップルによる「家族殺傷事件」は、こうした傾向のひとつの極限を示した犯罪と言っていいだろう。

河内長野市に住む大学1年生の少年(19才)が家族を次次に包丁で刺し、母親は死亡、父親と弟が重症を負う。

少年には、つき合い始めてわずか2カ月のガールフレンド(16才、高校1年)がおり、犯行は

「互いの家族を殺して、心中する」計画の一環だったと判明して、世間は驚がくした。
死にたいのなら勝手に心中なり、すればいいのに、その前になぜ「親殺し」だったのかというと、これが「どうせ死ぬなら人を殺してみたかった。家族だとやりゃすいと思った」(自供より)というのだ。

二人とも典型的な中流家庭の子どもで、親ととくにトラブルがあったわけでもなく、少女の方の両親はきわめて教育熱心、本人の成績も優秀だった。ただ、少年のことを「破壊願望があるとこが好き」と友だちに話したり、HPで公開した詩に〈腹を切らせてください〉とか〈噴き出した血を浴び)などの語旬をさしはさんでみたりといった風変りなところがあった。

黒ずくめの「ゴスロリ(ゴシック・ロリータ)」ファッションで決めるのが好きだった彼女はまた、HPに〈私は、やはりこの世界に向いていないのだ〉との書き込みを残していた。

二人ともリストカットの常習者であり、「死」に対する好奇心とも憧れともつかない気分を共有するうちに妙な意気投合の仕方をして、大それた事件を引き起こしたのだ。

少女の〈ありえない数の人を1日で見た)という言葉に、「殺してみたい症候群」の心理(病理)の一断面が透けて見える。ふつうなら「無数の」とか「際限もない数の・・己とでも書けば済むところを、恐らく彼女は文学的に言い表そうとして「ありえない」という修辞句を選んだと同時に、まず間違いなく、彼女が見た」

多くの人々が非現実的な姿で「笑ったり、品のない仕草」としか見えなかったのだ。
つまりこの「ありえない」は、少女には現実の人間が家族も含めて、生きて実際にそこにいるもののように感じられなかったことを示しているのである。