本当にあったリアルな怖い話・恐怖の事件 ~現代の怪談~

なんだかんだで生きている人間が一番怖い・現代の怪談ともいえる本当にあった怖い話や恐怖の未解決事件です。

新婚早々不倫していた嫁それを許した夫しかし首吊り自殺した妻その理由は?

今から5年前、私の妻は28才の若さでこの世を去りました。 首吊り自殺でした。

原因はいったい何だったのでしょ

夫である私でさえ、今もその謎は解けて いません。

なぜ死ぬ必要があったのか、 なぜ私を一人きりにしなけれぱならなかったのか。あれほどまで愛していたというのに・・

おかしなことに、妻の死後、私は彼女の親戚から殺人犯として疑われることになりました。暴力をふるったのでは? 無理矢理ヒモに吊るしたのでは?薬を使って昏睡状態にしたのでは? 

見当違いも甚だしいとはこのことでしょう。

殺意を抱くどころか、私はいつも2人の幸せのみを思い描いていたのですから。
あれから5年。ようやく過去のこととして振り返られるようになった今、この場を借りてあらためて考えさせてください。

妻を死に追いやったのは、果たして誰だったのでしょう。

私たちは1年間の交際を経て結幡に至った、どこにでもいる普通のカップルでした。

2人の地元、熊本で共同生活を始めたころ、近い将来あんなことが起きるとはもちろん
想像だにしていません。
手前味噌を承知で言わせてもらうと、明るく無邪気な彼女は、容姿の美しさもさることながら、子供っぽい性格やしゃべり方など、すべてが理想的でした。
なんとかこいつと幸せな家庭を築きたい。その強い思いから、新婚早々、妻がパートの帰りに夜遊びを始めるようになってからも、基本的に私は寛容な態度を取り続けたものです。どうせ女友達とカラオケにでも行ってるんだろう、まだ「家庭の妻」という意識が低いだけなんだろうなと。
関係に綻びが見え出したのは、新婚3カ月目のある夜のことでした。
その日、仕事を終えた私が帰宅すると、やはり妻はまだ帰っておらず、いつもまつさきに駆け寄ってくるはずのペット犬もやってきません。
(調子でも悪いのかな?)
心配して風呂場近くの犬小屋を見に行くと、どうやら買い物袋のヒモに絡まってしまったようで、身動きが取れずにモゴモゴしています。ずいぶん暴れたのでしょう、辺りにはティッシュの箱や妻のバッグなどが散乱していました。
妻のバッグ…。別に盗み見ようという気はありませんでした。ただ、半開きになったシステム手帳にプリクラが貼ってあるのが見えると、そのまま閉じてしまうわけにはいかなかったのです。そこでは妻が私の知らない男と一緒に仲良くポーズを取っていました。
たかがプリクラとはいえ、心配せぬわけにはいきません。その夜遅く帰宅した妻に、私は説明を求めました。
「これは誰なの?」
対して彼女は言います。
「私の手帳を黙って見たの?」
本質を避けて相手の過失を一方的に責める、いわゆる逆ギレというやつです。
ひょっとしてたかがプリクラといったレベルの話ではないのでしょうか?疑惑が生じましたが、これ以上深く追及することもできません。
「わかったから、これから夜遅くなるときは電話ぐらいしてね」
機嫌を損ねぬよう、精一杯の思いで告げたお願いは聞き入れられませんでした。
その後も変わらず、妻は深夜の帰宅を繰り返したのです。

「…別居しようか」
プリクラ発見からおよそひと月後、私がそう切り出したのは、決意の上でのことではありませんでした。
今までも少し喧嘩をするたび、この台詞を吐けば彼女は寂しがり、結局やっぱりやめておこうという結論に落ち着くことを知っていたのです。要は、愛を確認するためのカマかけです。
ところが、意に反し、彼女は冷静に口を開きました。
「一晩考えさせて」
さらに翌日の返事は、私の予想をあっさり裏切ります。なんと妻は別居に賛成するばかりか、離婚までほのめかすのです。
「たぶん私、誠二さん以外の人を好きになると思う」
「心当たりはあるの?」
「今はないけど…」
驚きは隠せませんが、自分から提案した手前、今さら引き返すこともできません。
「お願いだから別居だけにしてくれないか」
「…わかったわ」
こうして、私たちは結婚からわずか4カ月にして、別々の場所で暮らすことになったのでした。不本意ではありますが、いつか彼女も寂しくなって呼び戻してくれることでしょう。たとえどんな男が現われようと、私以上の愛情を与えられるはずがありません。自宅から離れたワンルームマンションで1人暮らしを始めた私は、くる日もくる日も常に妻のことばかりを考えていました。
(電話をかけたいな。でも諺陶しがられるのもイヤだな。やっぱりわざと連絡をしないで寂しさを増大させてやったほうがいいか)
そんな女々しい考えでたまに電話をかける程度の、付かず離れずの関係が、日以上も続きました。関係が修復される気配は一向にありません。なにせ、妻はまったく連絡をよこさないのです。
そんなある日のこと、白いYシャシが必要になったため、妻に電話をかけたことがありました。カギは持っているのだから勝手に取りに戻ればいいのですが、別居中は無断で家に入らないと約束していたのです。
「今から取りに行っていいかな?」
「明日、私が持って行くよ」
「いいよ、悪いし」

「今日じゃないとダメなの?」

「いや、別に明日でもいいけど・・」

妻はかたくなに拒みました。私を家に人れたくない理由でもあるのでしょうか。たとえば男を連れ込んで いるとか・・

口にこそしませんでしたが、私は勝手に想像した状況を思い浮かべ、 嫉妬に狂いました。 

別居から3週問が経った。私はある計画を実行に移します。こっそり自宅を訪れ、浮気の証拠をつかもうとしたのです。

妻が家に浮気相手を連れ込んでいるとすれば、私が100%帰宅しな いときを選ぶはずです。たとえば忘れ物を取りに戻った夜などは、さすがに再訪はないだろうと油断するのではないでしょうか。

そこでまず、パソコンのモデムを取りに戻るという理由で自宅に立ち寄り、翌朝になって家の物陰に潜むことにしました。

昨夜、浮気をしていれば、まだ生々しい痕跡が残っているはずです。

妻がパートに出たのを確認した私は、ドアのカギを開け、探索を開始しました。
居間、風呂場、トイレ。何も変わったところはありません。証拠の残っているはずの寝室も、ベッドの上に毛布がくるまっているだけです。
(なんだ、考えすぎだったか)
そう安堵した矢先、ベッド上の毛布から、黒い頭が覗いているのが目に入りました。
(人だ…)
そっと近寄り毛布をめくると、睡眠中の若い男が1人…。
「おい、お前誰だ、起きろ!」
男は寝ぼけているらしく、状況が飲み込めていません。
「ひょっとして…」
「そうだよ」
「旦那さんですか?」
「ああ」
「…すみません」
途方に暮れるその顔、どこか見覚えがあります。そう、例のプリクラです。やはり浮気相手だったなんて。しかもこんなに堂々と家に入れていたとは。まもなく帰宅した妻は取り乱すこともなく、まずは男に向かってつぶやきました。
「見つかっちゃったね」
そして私に放った一言。
「なんで私が作ったウーロン茶を勝手に飲んでるのよ」

聞けば、彼はパート先のアルバイト学生で、別居のひと月ほど前に体の関係が始まり、私が出て行った当日から共に生活をし始めたそうです。
新婚早々さっそく浮気とは。

帰宅が深夜になったのも、別居に反対しなかったのも、これで合点がいきます。
男を外に追い出し、2人きりになった室内で、妻は涙ながらに言いました。
「必ずあなたの元に戻るから、もう少しだけ彼と一緒に居させて!」
はしかのようなものだからきっと冷める。すぐに飽きると思う。
だからこのまま付き合いを続けさせてほしい、そう言うのです。愛する妻が、瞳を潤ませている。その事実だけで十分でした。戻ってくるならば、この私の元に戻ってくるならば。。
「本当に戻ってきてくれる?」
「うん」
「じゃあ、わかった」
頭ごなしに責めるばかりでは、妻は塞ぎ込み、諺屈した思いはやがて夫に対する憎しみへと変わっていくでしょう。再びヨリを戻すためにも、それだけは絶対に避けねばなりませんでした。
「でもセックスは駄目だよ」

「うん…わかった」
口約束にすぎないことはわかっていました。夫としてのせめてもの虚勢です。妻がほんのわずかの期間だけ他の男と付き合い、やがて飽きが来たとき、より深い愛情で夫婦関係が結ばれる

2人が構築しようとした計画は、私たち自身が納得済みなだけでした。周囲の人間が認めないのです。
「何をややこしいことしてんの?」
事情を知った友人は言います。友人とはいえやはり部外者、私の愛の深さまでは理解できないのでしょう。
「オレが間に入ろうか?」
「口出しするな!」
さらに最大の問題は、学生の親の意向でした。
浮気が発覚した直後、人妻に手を出してはダダで済まないと思ったのか、責任を取るつもりで彼は実家の親に連絡していました。お金で解決しようとしたのでしょう。金どころか、こちらの思いは逆なのに。
東北からわざわざ熊本まで謝罪にやってきた父親に対し、私はファミレスで土下座をしました。
「お父さん、今回のことは気にしないでください」
「ええ・・・」
「息子さんと家内を交際させてやってくれませんか」
今のところ、少なくとも今のところは、妻も学生も両思いなのだから、これはこれでいいじゃないか。そうでしょう、お父さん。
「そんなことは認められない」
ニベもない返事でした。しかも、わざわざ妻を貸してやるというのに、学生本人もこれ以上は深入りしたくない様子なのです。信じがたいことに、あの可愛い妻をフるつもりなのです。
夫は許可してくれている。彼も愛してくれている。なのに親がしやしやり出てきたせいで連絡が取れなくなった。そう思い込んだ妻は、ふさぎ込む毎日です。
「あのジジイのせいだ。早く帰ればいいのに」
可愛い妻をこんな目に遭わせるなんて、土下座までして頼み込んだのに付き合ってあげないなんて。これでは私が嫌われてしまうではありませんか。妻の気持ちをどう振り向かせるか。彼との交際を持続させられない以上、残された選択肢は1つしかありません。秘密裏にきれいさっぱり関係を断ち切らせるのです。
学生には一時期の間でも東北に帰って身を潜めさせ、さらに経済的な自立を奪うため、手回しをして妻のパートも辞めさせる。これで行くあてのなくなった彼女は、私の深き愛に身をまかせ幸せをつかむことでしょう。
計画の遂行は、そう難しくはありませんでした。
「私、どうすればいいの?」
男と職を同時に失い抜け殻のようになった彼女は、食事もせずにリビングに横たわり続けました。
(最初はとりあえず仕方ないだろう)
やっとまた2人だけの生活が始まったのです。こうして暮らすうちに、元気を取り戻すに違いありません。この私がそばにいるのですから。

ところが一向に快復の様子は見えませ ん?おそらくまだ家の中にあの男を喚起させる品々が残っているせいでしょう

歯ブラシ、ペアのカップ、洋服、スナップ写真…。わずか3週間の問に2人は数多くの思い出を作り、部屋に置き残していました。こんなものがあるから、いつまでも彼女はメソメソし、せっかくの私の愛情も空回りするのです。

「もう、こんなものは捨ててくれ」

「・・それはできない」

当然の命令になんと彼女は抵抗します。ならばと私はメモを見せながら提案しました。 「捨ててくれれば、彼の実家の連絡先を教えてあげる」 

交換条件を飲んだ妻は、ガラクタのような品々を、ようやく手放しました。 
連絡先を知った以上、彼女は必ず電話をかけるでしょう。いや、電話でラチが開かぬとなれば、東北まで追いかけるかもしれません。
私は先手を打つことにしました。あらかじめ電話でお願いして、男の口から直接、妻の気持ちを冷ますヒドイ台詞を聞かせようとしたのです。
「最後に別れ話をしてやってほしいんだ」
「はい、わかりました」
「実際、家内のことはどう思ってたの?」
「遊びでした。ずっと一緒にいる気はありませんでした」
正直な気持ちでしょう。将来ある大学生として、人妻と真剣に付き合う覚悟などあるわけがないのです。
「わかった。じゃあその言葉をそのまま妻に告げてくれないか」
若者の戯言を愛情だと勘違いしていた彼女は、自分がただの都合のいい女だった現実に気付き、私の元へ戻ってくるはずです。
その夜、彼から電話を受けた妻は泣きじゃくりました。
「あんなに好きだって言ってくれてたのに…」
悲しみにくれる彼女の姿を見て、思わず笑みがこぼれました。だってそうでしょう、これでもう私以外に妻を愛する男はいないのですから。ようやく幸せにしてやることができるのですから。

やがて私たちの関係は徐々に修復していきました。共に食べる手料理、旅行、コンサート。やっと新婚らしい生活に戻れたのです。しかし楽しい日々はいとも簡単に崩れ去ります。
その日、9月の夜、帰宅すると妻の姿が見えません。いつも帰りを待ってくれているはずなのに…。
携帯にかけると、
「…番号は現在使われておりません」
解約?何事かと慌てふためきながらリビング周辺を調べてみたところ、収納棚の中に丸めたビニールバッグが1つ。
中には、とっくに捨てたはずのヤシとの思い出の品が詰まっていました。
どこを妨僅っていたのでしょうか、深夜になって帰宅した妻に私は問います。
「今までどこに隠してたの?」
「…駅のコインロッカー」
「なんで持って返ってきたの?」
「お金が続かなくなったから…」
「いくらかかるの?」
「3日で200円…」
妻は3日ごとにロッカーに通っては、このガラクタを守り続けていたのです。
彼女は泣いて詫びました。本当に捨てようと思ったけど無理だった、この数カ月間の生活であなたの愛情が本物だとわかった、罰を与えてくれ…。
何度も言いますが、私は彼女を愛していました。そして、その愛にようやく彼女は気づきました。約束を破られたことはショックでしたが、もうこれで、この出来事によって、やっと彼女は私のものになったのです。
私は言葉を多く費やさず、さっさと寝床に入りました。
「明日仕事早いから寝るよ」
おそらく彼女は背中から抱きついてきて、自らの過ちを詫びることでしょう。
そして私は彼女を許し、数時間後には平穏な明日という日が始まるのです。
いつのまに深い眠りに就いていたのか、目が覚めたのは朝の7時過ぎでした。まだリビングの灯りは点いたままです。寝ぼけた頭で白い光を見つめながら、ただの消し忘れだとは不思議と思いませんでした。不安を募らせながら妻の寝室のドアを開くと、遮光カーテンの隙間から差し込む柔らかな日を浴びて、妻は揺れもせずにぶら下がっていました。
☆以上が、妻が死に至るまでの経緯です。もしかすれば、他にも妻のみが抱え込む
苦悩があったのかも知れませんし、私自身、自分にとって不都合な出来事を無意識のうちに忘れてしまっている可能性も否定できません。
長々と、一夫婦の痴話話に付き合っていただきありがとうございました。では最後にあらためて皆さんに聞かせてください。妻を自殺に追いやったのは誰だと思われますか