本当にあったリアルな怖い話・恐怖の事件 ~現代の怪談~

なんだかんだで生きている人間が一番怖い・現代の怪談ともいえる本当にあった怖い話や恐怖の未解決事件です。

覚醒剤の売買プッシャーが逮捕される原因は客のチクリ

「ツレが捕まって金がいるんだ・・プッシャーの話って、ネ
タになんない?話せばいくらか謝礼もらえるんだろ」

編集部に1人の男が電話をかけてきた
都内で覚醒剤を売ってるというクスリの売人だ。仲間が警察に逮捕され、弁護士費用を工面しなくてはならないのだという。


「オレも手配がかかるって連絡入ったんで、弁護士頼
んだらソク消えないと.今日これから取材してよ」


覚醒剤の売買は、裏仕事の最たるもの.男の勢いに押
され、1時間後に郊外のJR駅前で待ち合わせた.

約束の時間ちょうどにかかって
きた描帯に出ると、3メートルほど先で電話をする男性と目が合った。

それがプッシャー、大山氏(仮名)だった。
警察庁の発表によると、昨年は
クスリまみれの1年だったらしい。
覚醒剤の押収量が過去最局を記録
したのをはじめ、芸能界などでも
逮捕者が続出。インターネットを仲介して売買されたり、中高生ど
ころか小学生までがクスリ関連の
事件に関わるようになったという
が、クスリなど無縁の一般人か
らすれば、いくら第三次覚醒剤ブ
ームなどと騒がれても実感は湧かない。

抑止のため警察が大げさに発表しているのではないかと疑いたくなるほどだ。
「いや、昔は明らかにおかしいヤシが多かったんだけど、今はホン
ト普通の人がやってるよ。売人も掃いて捨てるほどいるしさ」
カラオケボックスに腰を落ち着けると、大山氏は助言した。
確かに彼の言葉には説得力がある。

なんせ、目の前にいる大山氏自身がどこといって怪しいところのない普通の人なのだから。


クラブ、ソープで接待し刑事に情報を流してもらう
1週間前に同じ仕事やってる友だちが捕まっちゃったんだ。原因
は客のチクリ。大方、別件かなん
かで捕まった客が「買った先を言
えば情状酌量付けてやってもいい
ぞ」なんて言われてゲロったんじゃないの。


好奇心で1回やってみようなん
て手を出したヤシは、肝が据わっ
てないから警察に尋問されるとビ
ックリしてベラベラしゃべっちゃ
うんだ。そいつ、誰でも構わ竿坐元
ってたから、内偵入って他の客に
ブッを渡した瞬間にガシャンだよ。


知り合いの刑事に様子を聞いたら、調べでオレの携帯番号も挙が
ってるって言うんだよな。この際、
しばらく東京から消えてようかと思ってさ。

信じられないかもしれないけど、
こういう商売をやってる以上、警
察に知り合いを持つことは必要不
可欠なんだよ。オレの場合は飲み
屋でたまたま所轄の刑事と相席に
なったのがきっかけ。ただ、管轄
があるから1人だけ知っててもしょうがないの。

広域情報を知ってる本庁とか機動捜査隊とかの人間
と仲良くなんないとさ。だから、
その同期とか知り合いを紹介して
もらって広がってったみたいなね。


「この電話番号、お前のだろ。内
偵入るみたいだよ。ナニ悪いこと
やってんの」って、今回情報を流
してくれたのもその中の1人だよ。
オレの商売を知った上で自分は関
係ないって言い方するのが彼らの
悪いクセなんだけど、ネタは確かだから。


実は内偵入るぞって言われたのはこの2回あってさ、今までは電話番号を変えただけで何もなかった。でも、今度ばかりはツレが捕まってるから用心しない
と。ちょっと暖かい島にでも遊びに行ってくるよ。
え、信じられない?いや、これが現実よ・知り合いの売人もみ
んな警察とはツーカーだもん。

当然、その代わりそれ相応のことはしてるさ。
例えば、4月には警察も新人と
か入ってくるじゃない。先輩とし
ては飲みに連れていったり工工カ
ッコしたいわけ。でも、公務員の
給料自体はそうよくないから自分じゃ金は出せない。
そういうとき、ヤシらはオレを
呼ぶんだよ。普通の飲み屋やパブ
のこともあるし、オネエチャンが
ついて最後には…みたいな店とか。
2次会、3次会の後、ソープ、ホテトルでシメなんて場合もね。状
況によってまちまちだけど、金を払うのはぜんぶオレだよ。

お巡りって真面目ヅラしてみん
な遊んでる。特に私服組はね。3
月の送迎会、4月の歓迎会。それに盆暮れ、夏はビール券持ってご
挨拶しなくちゃなんないし。ため
息つきたくなることもあるけど身
の安全には替えられないから。そ
れだけのことをすれば、オレだけ
じゃなくて「あいつがヤバいぞ」
って仲間関係のことまで教えてくれるしね。


プッシャーなら誰だってやって
るよ。どこにも不良書官ってのは
いるからさ。神奈川県書とか大阪
府普なんか、自分でシャブかつく
らって騒がれたでしよ。そりゃ欲
しいって言われりや、みんなホイ
ホイ渡すもん。ヘタに飲みに行く
よりそっちの方が安上がりだしね。


警察は薬物犯罪に関しては厳し
いというのが一般の常識ではない
だろうか。だが、大山氏によると、
取り締まるべき警官が自ら捜査情
報を漏らしているというのである。
それも、自分の遊興費を惜しむために、だ。


もちろん、彼の話が本当かどう
か裏の取りようもないが、具体的
に勤務先や役職、名前などを挙げ
るところを聞けば、満更ウソとも思えない。


薬物事件が広がる根本には、警察官の努力をムダにするりの警察官がいるのである。

って言っても、警察全部がOKなワケじゃない。用心はしてるさ。
少なくとも半年に1番号は変えてるし、客や売人仲間がパ
クられても、そいつがしゃべるか
もしれないからやっぱり変える。

例えばさ、常連からしばらく連絡来なくなったらこっちからかけてみる。で、通じなかったらトラブってる可能性アリってこと。


昔は山谷辺りに行って残ってる浮浪者つかまえて作らせてたけど、今はプリペイド。
電源を入れっぱなしにしてると位
置がわかるとかっていうから、前
より頻繁に変えてるかな。本金体5
百円でカードが3千円でしよ。安いもんだよ。


初めての客に売るときも慎重にやる。基本的に常連の介しか受け付けてないけど、どういう知り合いかわかんないだろ。警察に事情聴取受けて、オトリ捜査に協力するってことも考えられるからさ。

そういうときは約束の時間より
早めに行って、周りに張り込んでるヤシがいないか確かめる。
不自然に長居してるヤシがいたり
したら念のため場所を替えたりさ、
これでも一応は危ないモノを扱っ
てるって認識はあるから、それぐ
らいのことはしないと。


で、相手が1人で安心できそう
なヤシだと思ったらこっちから声
をかけてタバコの箱に詰めたシャ
ブを渡す。よくさ、マンガなんか
でコインロッカーにクスリを入れ
といて金と引き換えにカギを渡す
とかあるでしよ。あんなのやんないって。


オレは本屋とかコンビニで待ち
合わせて、雑誌を立ち読みしてる
客にボンと投げてその場で金をも
らい、じゃあって帰る。金を銀行
口座、もちろん架空だけど、それ
に振り込んでくるヤシには、振り
込まれたらその分をそいつの家の
ポストに放り込みに行ったり。普
通でしよ。だって内偵が入ったら
どんな小細工したって同じだもん。