本当にあったリアルな怖い話・恐怖の事件 ~現代の怪談~

なんだかんだで生きている人間が一番怖い・現代の怪談ともいえる本当にあった怖い話や恐怖の未解決事件です。

身元の分からないプリペイドケータイで覚醒剤の売人をやっていたのに逮捕されてしまった理由

クスリ関係でいちばん罪が重いのは現物を所持してることなので、捕まることなどなんとも思ってない浮浪者を、少しの金で雇っているらしい。

いつものようにクスリを買いに行った帰り、パトロールの警官に呼び止められてしまったのだ。

氏名に始まって、こんな遅く何をしていたのかなとと、しつこくきいてくる。

さっき買った覚醒剤のせいで、自分では気づかないが不審な行動をしていたのか、あえなくクスりか見つかり、覚醒剤所持で捕まってしまった。

だが、運良く尿検査を逃れ使用については未成年だったこともあり、執行猶予付きですぐ出所した。

このとき警察の取り調べで入手先を吐かなかったのが組織に評価され、「売人にならないか」 
と誘われたのである。

オレが自分で客を開拓しなくても顧客を引き継ぐ形ですぐ仕事かスタートできると

「最低でも10万にはなるよ」

そのセリフが決め手になった

売人がクスリやってたら着服するかもしれないから完全に足を洗えと言い渡された。

その場から組の若い衆に連れられ、オレは狭いワンルームマンションに閉じこめられた。ここでクスリを抜くのだ。 半日もしないうち、禁断症状が出始めた。

苦しくて、クスリが欲しくて欲しくてたまらない。頭を自分で壁にポコボコ打ち付けて、 「静かにしろ」となぐられ る。最後は手足に手錠をかけられた上、さるぐつわをかまされて転がされていた。

それが何日ぐらい続いたのかまったく記憶になく、気が付くとボーっとしていた。

どうやらいるのは組事務所の室で、隣 の部屋に若い衆がつめてるらしく、 テレビやジャラジャラとマージャン牌をかきまわす音がきこえてくる。

それを聞くのが何もすることのないオレのヒマ潰しだ

クスリに手か出してから、実に3年振りにクリーンな体になったのである。

マンションをでた夜、食べさせてくれたカニやらフグのおいしいことといったら、クスリ以外にも楽しみはあったんだと実感させられた。

翌日。顔を出すと、 さっそくバイヤーの仕事が始まつた。まずー台のトバシ携帯渡さ れ、もうー台、契約してこいという。

「この携帯に客から注文がくるから、そしたらすぐに自分の携帯で、伝えてくれ」

オレが受けた注文は、次のバイヤー数人へ伝言ゲームのように伝えられ、量終的に組の人間が処則ずるようになってるらしい。

何人が絡んでいるのかな と、細かい事情はまったく知らされない。その方がオレも気楽だ。

客を見つけたり現物を受け渡すなと煩わしいことはいっさい関係ない。ただ、客からの電話に出なかったら1回につき5万の罰金だと忠告されていた。 
「通話圏外に行ったらぶっ殺すからな」

まったくの冗談って感じでもなく、そう言われた。 

覚せい剤の売人というと、めちゃくちゃヤバ系の人を想像するだろうが、オレは家に龍もり寝た。常に電話を受けられる状態でいるには、家にいるのがいちぱんなのだ。

オレの生活圏は家から30メートル四方に限られていた。 もちろんその剛にも、客からの 注文電話が人るかもしれないから、バッテリーは必ず持ち歩く

20そこそこの男が、こんな退屈な生活に耐えられないと思っだろうが、しかしこれがそうでもない。 慣れればこんなラクな仕事もなく、好きなビデオやテレビを見ながらすごした。

生活費なとほとんどかからないのだ。住んでるアパートはバス・トイレ付きだ。
そんな生活がまるまる4年。

オレは組の信頼を得、クスリ以外も任されるようになっていた。ホテトルだ

クスリを買ってくれる女のコには、お金にこまってるコが少なくない。仕事を幹旋するのである。

といってもオレの仕事の内容は相変わらず。クスリのトバシとは別にホテトルのトバシを持ち、そっちに女性の注文が人ったらクスリとは違う人間に連絡を入れる。

トバシからプリペイド式に買い換えたころから、クスリ用におかしな電話が増えた

「どんなのを扱ってるか」
「Sって何?」「Sって覚醒剤?」
など、明らかにいままで売ってきた客が聞かないことをしつこく尋ねる
何か変だなとは感じていたが、
プリペイド式を使ってるんだから、よもやオレ個人が特定されることはないだろうと、軽く考えていた。

が、ある朝5時ドアを誰かが激しくノックする。

5時と言えばクスリの注文で忙しい時間だ。こんな朝っばらにどっからだと、思いながらチューンをかけたままドアを開けた瞬間、 そのわずかな隙に黒い革靴が挟み込まれた。

「ヤバイ」と思ったが、ワイヤーカッターでチェーンが切り落とされ、昔、世話になった所轄の少年課の刑事が「おい、お迎えだ」と靴を履いたまま部屋にドカドカ人り込んできた。

「切符がでてるよ。この逮捕状って文字、よめる?しばらく旅館で過ごしてもらうぞ」 前につきつけられる逮捕状

「なんでかわかるよな」

わかりませんととぼけながら礼状を見ると、そこには覚醒剤取締法違反、児敬福祉法違反、あとは 青少年育成条に、過去の要件に入っている。

逮捕のきっかけになったのは、 オレに注文をいれてくる女のこが補導されたことだった

調べでのコが、中学生だったというか ら、警察は本腰をいれて摘発に乗り出したのだろう。

そのコがクスリを注文していたプリペイド式を元にオレのとこまで辿り着いたというわけだ。

しかし、携帯を買うときに身分証を見せたわけでもないのに、なんでオレが使ってるとわかったんだろう。 パニクるオレに、刑事はヤケに余裕の態度だ。

ドヤドヤ続いて部婦になだれ込んできた10人ほど

見ると、少年課の他、 党醒剤を扱っ生活安全課、暴力団対策、鑑識課に、なぜか公安までが来ていた

証拠物の押収のため、鑑識のカ メラで写真が撮られる。

「はい、記念撮影たよ。笑って」

携帯電話やテレビ、部屋に あるものひとつずつ、オレが右手で指さし、左手に番号札を持ちながらすべて撮影

それが終わると、全度はNTT ドコモの人と名乗る男が

「では説明します」と、なぜプリペイド式を使ってたオレが特定されたのかを解説しはじめたのである。 
電波を測定したところ、オレの個人名義の携帯と、覚醒剤の注文と、ホテトル受注のプリペイド式が、いつも同じ場所にあるのが判明したのだという。

確かに、注文が入ると2、3秒後には自分の携帯でワンタッチ発信していたから、方法によってはそういうことも可能だろう

「じゃ、旅館に送ってやるから。 ほら、プレスレット付けて」と、 ニタニタした少年課の刑事が玄関先で手錠をかける。

「この前は出頭だったけど、今日は送迎付きなんだからキミも出世したよ」

外にでると、中に入りきれなかった私服刑事や制服警官がウロウロ、パトカーやドコモのロゴが人ったパラポラアンテナが乗ったバンがアバートを取り囲むように停まっていた。

こんな厳戒を敷かれたら近所の人たちがビックリして、パジ ャマ姿できにしている。この騒動の主人公かオレ。そう思ってももどつも実感が湧かない。なんか他人ごとだ。
取り調べが進むに連れ、逮捕の概要が判明してきた。補導された女子中学生から、その仲周たちも調べられ、そこからイモヅル式。

別にオレだけが狙われたわけじゃなく、一網打尽にされたらしい。すでに組事務所にはガサが入り、そこにいた人間も捕まり、さらに押収された通話明細からオレもとっくに割れていたのだ。